Power AppsとPower Automateでの開発:シンプルなアプリから始めよう

Power AppsやPower Automateを始める方は、まずシンプルなツール作りからスタートするのがおすすめです。いきなり本格的なアプリを目指すと、高い確率で行き詰まります。

いきなり本格的な業務アプリを目指さない

会社で作るツールなんだから仕事に直結したものでないと、と考えてしまいがちですが、初心者がそれをやると行き詰まることが多いです。

経験が少ないと危険

Power Platformの開発経験が少ないうちから本腰を入れてスタートしようとすると、高い確率で進めなくなるポイントにぶち当たります。

エラーが解消できず、考え込み、開発画面を見ることすら嫌になります。

近くに経験者がいればまだマシですが、自分1人でやろうとするとかなりハードルが高いです。

実現可否の判断が難しい

作りたいツールが果たしてPower Platformで実現できることなのか、判断するには経験が必要です。

単純に自分の経験値が足りないのか、技術的にパワープラットフォームでは実現できないのか、その判断が難しくなります。

これもやはり近くに経験者がいればすぐわかりますが、自分1人だと難しくなります。

もし周りからこんな機能をつけられるかと相談を受けたとしても、経験不足が影響して答えるのも難しいでしょう。

所要時間の見積もりが難しい

目指すツールの開発にどれだけ時間を要するか、最初の段階では検討がつきません。

これも開発経験を積む中で、おおよその時間がわかるようになります。

応用を効かせづらい

UdemyやYouTubeを見ながら作ったツールの場合、それを応用して自分の業務に使うのはいきなりだと難しいです。

アプリの仕組みや動きを自分が理解して初めて応用できますので、たとえハンズオンで作ったアプリであっても、それをいきなり業務転用は考えないほうがいいです。

シンプルなツールから学べること

はじめは機能を限定した簡単なアプリやフローを作りましょう。

操作の慣れ

Power Platformの開発は、ウェブ上で専用のツールにアクセスして行います。

その使い方はもちろんですが、操作方法に慣れる必要があります。

関数の慣れ

Power PlatformではPower Fxという専用の関数を使います。Excelに似た感じですが、ここでしか使わない独特なものも多くあり、シンプルなツールを通じて慣れることができます。

Power Automateも同様で、まずは1〜2ステップの簡単なフローから作り始めることをおすすめします。Power Automateの基本的な使い方はPower Automate入門記事で解説しています。

エラーの慣れ

エラーに慣れることができます。

解決方法をネットで調べたり、AIを駆使して行くわけですが、最初は相当苦労することでしょう。

それも数をこなして慣れていく必要があります。

エラーを解消するほどスキルが自然に磨かれて、開発スピードが上がります。

情報の取り方の慣れ

わからないことを調べるうち、どこからどんな情報を取るべきかわかってきます。

解決策は基本的にネット上にありますので、いかにそこに効率的かつ素早く到達できるかが鍵です。

シンプルなツールの作成を通じて慣れていきましょう。

新しいアイディアの発想

作成の数をこなしていくうち、新しいツールの発想に繋がることがあります。

機能を使いまわしたり、より効率的な中身に差し替えたり、これらも経験を重ねる中で身につけることができます。

小さな成功体験に繋がる

作成したツールが動くと単純に嬉しいです。

ユーザーから感想をもらえればやる気に繋がりますし、さらに作りたくなるでしょう。

シンプルなツールの例

作成に慣れるためのシンプルツールの例を紹介します。

アプリ名 概要 学べる機能
くじびきアプリ ボタンを押すとランダムに結果が表示されるアプリ ランダム関数、条件分岐、ボタンクリックのイベント
デジタルサイコロアプリ ボタンを押すとランダムにサイコロの目が表示されるアプリ 乱数生成、UIコンポーネント、データ表示
フラッシュカードアプリ 単語やフレーズを表示して記憶を助けるアプリ データの表示、ランダム化、暗記用ツール
単語帳アプリ 単語とその意味を保存して学習するアプリ データ保存、検索機能、暗記支援
メモ帳アプリ 簡単なメモを保存、編集、削除するアプリ データ保存、編集機能、ユーザー入力の処理
シンプルな計算機 数字と演算子を入力して計算結果を表示するアプリ 計算ロジック、数式処理、リアルタイムデータ表示
TODOリストアプリ タスクを追加、削除、完了状態にするアプリ データのCRUD操作、リスト表示、状態管理
カウントダウンタイマー 指定した時間からカウントダウンするタイマーアプリ タイマー機能、時間の管理、ユーザーインタラクション
クイズアプリ クイズ形式で質問と回答を行うアプリ 条件分岐、データ管理、インタラクティブなUI
天気予報アプリ 指定した地域の天気予報を表示するアプリ APIの使用、データ取得、外部データの表示
カレンダーアプリ イベントや予定をカレンダーに表示するアプリ 日付操作、イベント管理、データの視覚化
買い物リストアプリ 買い物リストを作成し、完了した項目をチェックするアプリ リスト操作、状態管理、CRUD操作
フィットネス追跡アプリ 毎日の運動や活動を記録するアプリ データ入力、データ可視化、日次の記録管理
音楽プレイリストアプリ お気に入りの曲やプレイリストを管理するアプリ データ管理、リスト表示、CRUD操作
旅行計画アプリ 旅行の計画や行程を管理するアプリ 日付操作、イベント管理、データの視覚化
映画レビューアプリ 映画のレビューや評価を記録するアプリ フォーム入力、評価システム、データ表示
アンケートアプリ 質問と回答を入力して集計するアプリ フォームの作成、データ集計、ユーザーインタラクション
レシピ管理アプリ レシピを追加、閲覧、検索するアプリ データベースの利用、検索機能、フィルタリング
図書館管理アプリ 借りた本や返却日を管理するアプリ データ管理、日付操作、通知機能
画像ギャラリー 画像をアップロードしてギャラリーに表示するアプリ ファイルアップロード、データ表示、画像処理

興味があるものから作ってみることをおすすめします。

少し手を出して、難しそうであれば違うアプリに挑戦します。

はじめのうちは、とにかく手を動かして作成に慣れることが大事ですので、数をこなすようにしましょう。

Power AppsとPower Automateを組み合わせる

Power Appsでアプリに慣れてきたら、次のステップはPower Automateとの連携です。アプリのボタンを押したらTeamsに通知を送る、データを保存したらメールを送る、といった連携が実現できます。

Power AppsからPower Automateのフローを呼び出す方法については、Power AppsからPower Automateを呼び出す記事で詳しく解説しています。シンプルなアプリを作った後の次のステップとして、ぜひ試してみてください。

小さな成功で経験を積む

1度でもアプリを作ることができれば、後の開発で必ず役に立つ時が来ます。

たとえ今は業務に関係ないものに見えたとしても、あの時やっておいてよかったなと思える時が来るでしょう。

開発に慣れてくると、初期に開発した自分のアプリのレベルの低さに驚くことがあります。

それも自分が成長している証拠ですので、良いように捉えて、楽しみながら開発を進めましょう。

Power Apps開発全体の学習ロードマップについては、Power Apps開発の全体マップ記事で整理しています。シンプルなアプリからスタートして、少しずつステップアップしていきましょう。

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